【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第20章 Dawn16.自尊と涙
泥「!?」
泥(……イタチじゃない…?)
こちらに振り返った彼をよく見てみると、イタチとは別人の誰かだった。
しかし、黒髪、写輪眼を有し、顔もどこかイタチを想起させる。
だが、大きく違うところは、瞳も表情も冷たく殺気がこもり、イタチのような温かさはそこになかった。
「"暁"の奴らかと聞いている」
驚いて黙り込みながらじっと見つめてくるデイダラに、彼はトゲのある言い方で急かす。
泥「オイラたちはあかt[蠍]「俺らは"暁"じゃない」」
すると、サソリがデイダラを制止して声を強めて言った。
「なら、なぜイタチと呼んだ?」
蠍「何年か前にイタチと会ったことがあってな。あいつに似たお前を見て懐かしくなって声をかけただけだ」
「………」
探るようにサソリを見つめる彼の瞳から、冷静なサソリもじっと目を離さない。
「…まぁいい」
しばらく睨み合いが続いたが、彼は写輪眼を引っ込めると、再び背を向けた。
_