【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第17章 Dawn14.不死と願い-死神-
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あらかた金を数え終えた角都はアタッシュケースを持って出口に向かう。
残「またすぐに次の奴をお願いしますよ、ダンナ」
ザンゲイはある種の期待を込めてそう言うと、角都がピタリと立ち止まった。
角「悪いが当分は来ない。"暁"の任務やらその他諸々がたまっているからな…」
すると、ザンゲイはアドバイスと称してまた言いにくそうに口を開いた。
残「あの連れの方はやめといた方がいい。金に縁遠い顔していますよ」
角「…分かってる」
角都は少しだけザンゲイの方を振り向き、静かに言った。
角「確かにあいつは金に縁遠い。だが、あいつ以外俺の連れは務まらない…。それなりの訳がある」
残「訳、ねぇ…」
ザンゲイは角都の言葉に腑に落ちていないようだった。
角「今まで俺と組んだ奴らは皆死んだ」
ガシュと扉が開き、角都の前にバタンと木の扉が倒れてくる。
角「俺はトラブるとすぐに殺意が湧く」
その一言に、ザンゲイは背中をゾクリとさせ、全身に鳥肌が立った。
角「だが、あいつは殺せない…。それが訳だ」
角都はスッと出口へと一歩踏み出した。
角「いや、それは二つ目の理由だな…」
しかし、出口のすぐ手前で立ち止まる。
角「あいつは俺と同じだ。それが第一の理由だ…」
キィーーー……バタン
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