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【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】

第14章 Dawn12.芸術と約束-比肩-





もう顔には笑みも浮かんではいなく、ただ彼はうつむいていた。

デイダラはギュッと自分のコートの裾を握り締めた。


泥「らしくねぇぞ…うん…っ」


涙が一筋頬を流れた。


泥「この数年間、アンタの背中を追っかけてきた。負けたつもりはさらさらねぇが、勝ったこともねぇ。いつか追い越したところを見せつけてやろうって…思ってたんだけどなぁ…」


涙は床にポタリと落ちる。


泥「旦那のそばにいると、オイラも自分に自信が持てた。サソリの旦那はプライドが空より高いからなぁ…。そんな旦那に相棒と認められたって…オイラの自慢だったし、誇りだった…」


悲しみと共に、救えなかった悔しさが込み上げる。

しかし、デイダラは無理矢理にでも笑ってみせた。


泥「サソリの旦那はオイラの憧れだ…っ、うん…!」


デイダラはサソリの傷やヒビだらけの肩にそっと触れた。

死んでしまっているとは到底思えないほど綺麗なサソリの顔。

身体は傷だらけでも、顔は一緒に笑っていたあの頃の傷一つない綺麗さを保っていた。

デイダラは唇を噛み締める。


泥「うっ…く…っ……」


堪え切れなくなったデイダラはサソリが静かに寝ているベッドの前で、声をあげて泣き崩れた………


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