【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第13章 Dawn11.芸術と約束-憧憬-
泥(オイラの腕を潰した砂は普通の砂とはスピードもパワーも違うな…)
デイダラは、球体に身を潜めながらこちらを伺っている我愛羅を一瞥する。
人一人分程通れる程度の穴が開いた我愛羅の砂の球体。
その砂は、デイダラの素早い攻撃よりも早く我愛羅の身を守った砂だった。
泥(情報じゃ…奴は常に一定量の砂を持ち歩く。つまり、その砂だけは予め大量のチャクラを練り込んである特別製ってわけだ。そいつが咄嗟の防御に使う砂であり、瞬時の攻撃に使う砂ってわけだ。…何て言ったっけか?)
デイダラは端から見れば追い詰められているこの状況にもかかわらず、サソリが言っていたことを思い出そうと首を捻る。
泥「思い出した!絶対防御だ」
デイダラと我愛羅は激しく睨み合い、視線が火花を散らす。
泥(あれこそ絶対防御とやらの砂…。つまり、今奴の球体に開いている穴の分の砂がオイラの腕を握り潰したってわけだ)
分析を終えたデイダラを嘲笑うかのように、我愛羅の砂が月夜に妖しく蠢く。
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