【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第13章 Dawn11.芸術と約束-憧憬-
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サソリが見上げている夜空では、デイダラと我愛羅の激しい攻防戦が繰り広げられていた。
デイダラの白い芸術が翼を広げて舞う中、我愛羅は空中に浮かぶ砂球の中で防御体制に入っている。
ガシッ
泥「!」
すると、砂の方がスピードが速く、飲み込むようにデイダラの左腕を掴んだ。
砂はみるみる内に腕を侵食していく。
ズザ―――――…
我愛羅が腕を伸ばしていく動きと同じく、デイダラの腕を掴んでいる砂もひじ辺りから肩までどんどん這い上がってくる。
泥「喝ッ!」
とっさに腕にまとわり付く砂を、ムカデ型の起爆粘土を這わせて爆破するもビクともしない。
それは砂と形容するにはあまりに固く、まるで岩のようだった。
我愛羅はデイダラをじっと見据えたまま何の感情も感じさせないような無表情でいる。
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