【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第12章 Dawn10.仲間と宝物
イタチは立ち上がると、放心しているリンに背を向けた。
鼬「これでわかっただろう…?自分を信頼していた人間を殺めた俺は、"仲間"などと思われる価値もない男だ」
キ――……………バタン
イタチはリンと一度も目を合わせることなく、部屋から出て行った。
リンはあまりのショックでへたり込んだまま。
そうして部屋の扉をただただ見つめることしかできなかった。
「リン…」
すると、どこからか聞き慣れた声が聞こえてきた。
鈴「マダラ…さん?」
何もない空間から突然現れたマダラは心配そうな表情で彼女の前にしゃがむ。
斑「平気か?」
優しくそう言い、リンの頬に右手をそっと置く。
鈴「イタチさんは…っ、イタチさんはーー…」
斑「あぁ…」
リンがうつむいたまま泣きそうな声で小さく呟くと、マダラは首を縦に振り、彼女の言葉を待った。
鈴「イタチさんは…本当にうちはの人たちを殺したんですか…?」
悲しげな顔で彼を見れば、マダラも同じように顔を曇らせていた。
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