【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第12章 Dawn10.仲間と宝物
――――――――――…
リンの部屋の前に着くと、イタチは冷えた銀色のドアノブに手をかける。
そして、小さく深呼吸をした後、ゆっくりドアノブを回した。
畳の上に座り込んでいたリンはいきなり入って来たイタチに驚くが、顔には涙の痕があった。
鼬「話がある。少しいいか?」
鈴「…はい」
リンは声に元気がなく、下にうつむいた。
イタチはリンの近くに行ってゆっくりと腰を下ろす。
彼も目線を下げたままおもむろに話し始める。
鼬「お前の言ってることは俺もわかっているつもりだ」
鈴「…え?」
鼬「だが…俺はその資格などない人間だ」
鈴「どうして…ですか?」
イタチは少しの間沈黙するが、ゆっくりと口を開いた。
鼬「俺は昔、"うちは一族"―…仲間を全員この手で殺した」
リンは思わずハッと息をのむ。
背中に寒くて鋭い悪寒が走り、一瞬にして空気も自分の身体も凍りついた。
_