【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第11章 Dawn9.過去と傷痕
「あなた名前は?」
鈴「リン!お姉さんは?」
「小南よ」
"麗しい"という言葉はこの娘のためにあるのだろうか。
"小南"という綺麗な藍色の髪をした美しい少女はほんのりと淡い桃色の唇に弧を描かせ、慎ましく微笑む。
天使のようなその姿に、リンも見とれてしまう。
小「リンちゃん、もしかしてひとりぼっち?」
鈴「…あ……」
我に返ったリンは寂しそうな顔を浮かべる。
鈴「うん…」
小「なら、私たちの家に来ない?」
鈴「でもにぃにが……うぅ…ヒック…っ」
小「にぃに?お兄さんがいるの?」
泣き出したリンを見て、小南は何か事情があったのだろうとすぐに察した。
小「私の家で話を聞いてあげるわ。だからもう泣かないで…?私がついてる」
そう言うと、彼女はリンの頭を優しく撫でた。
リンはボロボロと溢れ出る大粒の涙を拭う。
鈴「うん…っ」
小「じゃあ行こっか」
小南はリンと手を繋ぎ、森の中を歩き出した………
_