【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第11章 Dawn9.過去と傷痕
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「まっ、ここまで来りゃあ追ってこれねぇだろ」
リンは無理矢理連れて来られた湿気の多い岩穴にいた。
忍は抱えていたリンを地面に乱暴に降ろす。
"あいつらも影分身使えばよかったのにな"と彼はブツブツ言う。
周りは水滴がピチャリピチャリと落ちる音がしている。
地面は湿っていて少し冷たい。
鈴「にぃにのところ帰る!!」
怒ったようにリンが叫ぶと、忍はチッと舌打ちする。
「っるせぇんだよガキが!!騒ぐんじゃねぇ!」
そう言って思い切り腕を振り上げる。
リンはぶたれると思い、反射的に身構えて目を強くギュッとつむった――…
鈴「…?」
だが、一向に殴られない。
目をゆっくり開けてみる。
そこには、叩こうと腕を上げた状態で幾重にも重なる白い紙に覆われ、うめき声を上げながら動けなくなった忍の姿があった。
「早く外へ」
リンがそれを訳がわからないような目で見ていると、青い髪をしたペインくらいの歳の美しい少女がそう言った。
「あなたを助けに来たの」
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