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【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】

第28章 Dawn23.神と世界-理想郷-





佐「だから俺は綱手に…!」

鼬「言い訳するな。この状況で単独行動など危険極まりない。俺は爆発した建物の方向がちょうどリンとマダラの探索担当区域だったからそっちへ行っただけだ」

佐「一人で行ったなら同じだろ。兄さんだって…」


ムッとした顔のサスケ。

しかし、その表情がだんだんと寂しそうなものに変わった。


佐「……俺を置いて行った癖に」


すると、イタチはハァと溜息をついた。


鼬「確かに…そうだな。俺も悪かった。けどな、サスケ…」


その優しい口調に、サスケは不思議そうに兄に顔を向ける。

すると、イタチは少しだけ微笑みかけた。


鼬「もうお前を一人にはしない。許せ、サスケ…」


トンッと額を小突けば、サスケの頭が少し後ろにのめる。

驚いたサスケだったが、額を片手で押さえながらすぐに目線を下げた。


佐「わかってる、そんなこと…」


照れ隠しなのか、ムスッとした表情で頬を赤くするサスケ。


佐「今度置いて行ったら俺が兄さんを置いていく…!」

鼬「ははは。それは参ったな」


兄を指差してそう言い切った仏頂面の弟に、イタチは柔らかく笑みを浮かべた。


鬼(良かったですねぇ、二人とも…)


鬼鮫はそんな兄弟を微笑ましく見ていた。

そんなこんなしながら里を取り囲んでいる壁を越え、ようやく外に出た。


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