【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第27章 Dawn22.神と世界-桃源郷-
イタチは刃が落ちた断頭台のてっぺんに立ち、漆黒のコートをはためかせながらサスケを抱き抱えている。
サスケの漆黒の瞳はイタチだけを映す。
数時間振りに目に入る光が眩しいせいか、サスケの瞳から涙が一筋流れ落ちた。
佐「兄さん…っ」
鼬「遅くなった…。すまない」
佐「来ないと思ってた…」
サスケの噛み締めた唇が震える。
イタチはサスケをその場に降ろすと、クナイで手錠をバキンと無理矢理外した。
鼬「お前に何かあったら飛んで行くと、前に約束しただろう」
サスケはコクリと頷き、手錠から解放された手でこぼれた涙を拭った。
佐「すまない…っ、兄さん」
鼬「謝ることじゃない。当たり前のことをしただけだ」
イタチは微笑みながらポフッと弟の頭を撫でた。
鼬「でだ……」
イタチはゆっくりと振り返る。
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