【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第27章 Dawn22.神と世界-桃源郷-
既に限界まで締め付けていたワイヤーは、畜生道がギブアップするよりも先に壊れてしまいそうだった。
イビキも歯を食いしばって堪えている。
鼾「さぁ!」
声を絞り出し、畜生道の顎を掴んでその目を射抜いた。
しかし、畜生道はさっきと変わらない無表情。
鼾「!」
鼾(こいつ…痛みなど感じていない。それにこの冷たさ…)
イビキは顔をしかめた。
鼾(まさに死体!)
すると、畜生道の表情が変わる。
それは痛みを堪えるような苦悶の表情ではなく、イビキを見下したような目をして睨んでいた。
畜「お前の語る痛みなど、どれ程のもの。真の痛みがお前ごときにわかるはずもない」
ガチチチチチ……
鼾「!?」
畜生道が腕に力を入れると、鎖が鈍い音を立て始めた。
ガゴッ!
畜生道が簡単に鎖から自力で脱出する。
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