【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第27章 Dawn22.神と世界-桃源郷-
鬼「それならもう答えは出てるはずですがね…」
すると、鬼鮫もイタチのそばに寄った。
鬼「私たちの目的は"世界の平和"。木ノ葉の平和ではありません」
泥「木ノ葉とは何度も戦った。なら、オイラ達の思想もわかってたはずだ。それでも平和を望まなかったんだ…うん」
蠍「厳しい言い方になるが、本当に"平和"を望むのなら木ノ葉の平和は諦めろ」
イタチも彼らに言われたことは自分でも薄々わかっていたことだった。
一族のクーデターがきっかけで戦争が起きないようにと願い、自分はあの事件を起こした。
それは里だけでなく、戦いに巻き込まれてゆく他の国や里を守るためでもあった。
だが、木ノ葉を筆頭に今なお五大国は自ら戦争を仕掛けている。
あの時自分が守ったもの全てに裏切られていたのだ。
そしてそれらを守れば、本当に自分の大切な弟まで奪われるかもしれない。
―――…
鬼「それなら、もう答えは出てるはずですがね…」
―――…
その意味が今、よくわかった。
何よりも弟だけは守りたい――…
イタチの中でようやく決心がついた。
鼬「リーダー…サスケを……助けてくれ…」
悲痛だが力強い声が喉の奥からしぼり出された。
痛「あぁ」
小「約束するわ、イタチ」
鼬「……わかりました」
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