【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第27章 Dawn22.神と世界-桃源郷-
「なぁ?うちはサスケ…」
うつむいていたサスケは顔を上げると、ギロリと黒い瞳をそいつに向けた。
「ハッ!写輪眼にすらできねーか」
「チャクラも体力も底をついてるみたいだな。ま、当然か」
「あの"うちは"でも、写輪眼じゃなけりゃただのガキだ」
言いたい放題言われ、頭上で固定されている拳を握りしめた。
少しだけ傷が痛む。
サスケは怒りを堪え、唇を噛み締める。
「綱手様の所までよく行けたもんだが…残念だったな」
話は数日前に遡る。
サスケ達"鷹"は彼ら自身の働きにより、手元には木ノ葉の資料や情報が十分集まっていた。
そして、計画通りに上役と現火影"綱手"暗殺を実行するため、木ノ葉に侵入。
火影ら上役が集合している"火"と大きく描かれた丸型の建物に潜り込んだ。
それから、より素早く実行するため単独行動に移る。
サスケは、暗殺に気付かれた時に一番迅速な対応を取るであろう、彼らの最大のターゲット―…綱手を最初に殺そうと企んでいた。
順調のはずだった――…
しかし、もう既に先手を打たれており、火影室には綱手はいなかった。
代わりに、暗部含めた手練れ数十人。
サスケは一人でやり合った。
そして、辛くも敗れ倒れたサスケが目を覚ました時には、既に他の3人の姿もあり、この監獄の中にいたのだ。
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