第26章 Dawn２１.師匠と弟子

佐｢兄さん？｣

鼬｢サスケ、ほら｣

佐｢？｣


サスケの目線の先には、自分の前で背中を向けてしゃがんでいるイタチ。


鼬｢痛むんだろう？背負ってやる｣

佐｢なッ…！？いや、か、肩貸してもらえるだけで十分だから…兄さん…｣

鼬｢そんな遠慮するな、ほら！｣


サスケは慌てて首を振るが、イタチはニコニコと朗らかに笑っている。


佐｢ほらじゃないだろ…！俺も昔と違って重くなったし、兄さんが潰れるぞ｣


イタチは少し考えたが、また口を開いた。


鼬｢体重はいくつだ？｣

佐｢５２キロぐらい…？｣

鼬｢…華奢だな｣

佐(いや、それ今真顔で言うとこじゃないだろ…。むしろ兄さんの方が華奢だ…)


イタチに翻弄されっぱなしのサスケ。

やはり、色んな意味で兄には勝てないと思ってしまう。


鼬｢５２くらいなら軽い方だ。ほら乗れ｣

佐｢い、いやーー…｣

鼬｢いいから……な？｣


イタチがふわりと笑う。

サスケの中でイタチが見せた笑顔が昔と重なり、思わず少し笑った。


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