第26章 Dawn２１.師匠と弟子

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ペインは塔の高い場所で、雨に打たれながら里を見渡していた。

そんなペインの後ろでは、小南が雨に当たらない場所で印を組んで待機している。


痛｢小南…俺が雨を上げたらお前の術で侵入者を探せ｣

小｢任せて…｣


小南の言葉を皮切りに、ペインが両手で印を組み、最後にパンッと手の平が鳴った。


痛｢行くぞ…！｣


ペインが両腕を高々と上げると、ザァザァ降りだった雨はポツリポツリと小雨になっていき、やがて止んだ。

柱やパイプ、屋根からは雨水の雫がピチャリと落ちる。


痛｢やれ…小南｣

小｢えぇ｣


すると、小南の全身がペラペラと剥離していく。

何千枚ともなった紙は折り紙のように蝶の形を象る。


痛｢必ず見つけ出せ｣


ペインはそれだけ言うと、踵を返して塔の中に入って行った。

そして、紙の真っ白い蝶は一斉に飛び去った………


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