【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第26章 Dawn21.師匠と弟子
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雨隠れに潜入した自来也は、雨がザァザァと土砂降る街路を進んでいた。
念のためフードを深くかぶり、あまり人に顔を見られないように注意を払いながら情報を集めている。
自(里の民は皆、里長の名を知らず、ただ奴を"神"と祀り、崇拝している。そして、伝令は全て"天使"が行う……か…)
有力な情報はたったこれだけ。
"里長は誰なのか"という肝心な情報は全くもってわからない。
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案「それに、茶髪で銃を扱う少女と輪廻眼の男……。それくらいですかね」
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自(ペイン…長門…小南…リン…)
しかし、里の民がその情報を知らずともわかっていることが1つある。
自来也の中で、以前シカマル、ナルト、そして特にカカシから聞いた話を元に、既にかつての弟子の名が浮かび上がっていた。
しかし、弟子であっても"暁"であるなら殺さなければならない。
尾獣を封印されては、他国との関係において、優位な立場にいられなくなる。
だから、今度こそ確かめる。
かつて、我が子のように面倒を見ていたあの弟子たちが"暁"でないことを――…
自(あんまりのんびりしてると、綱手の鉄拳がとんでくるんだったの…)
過去に思いを馳せていると、ふと頭の中に綱手の怒った顔が浮かんだ。
自「手っ取り早く探すかのォ…」
そう呟くと、あまり人気のない路地裏の広い場所で一匹の小さな蛙を口寄せした………
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