第8章 両脇に
カタカタ
私は実況の編集をしていた。
カタカタカタカタカタカタカタ
♪♪♪♪~
どこからか歌声が聞こえてくる。
きっとクレハが歌っているのだろう。
クレハの歌は見た目とのギャップがある。
力強く、心に響くそんな歌声。
♪♪♪~シーン
歌声が止みキーボードの音がまだ響く。
『んー!終わった!』
私は背伸びをし、時計を見るとお昼をすぎた頃だった。
『おなかすいたなぁ、ご飯作ろう。』
私はリビングに降りていった。
ドアを開けるとそこに居たのはキヨとクレハだった。
ク「それ私が先に見つけたの!」
キ「はぁ!俺が先に取ったから俺のだし!」
どうやらお菓子で喧嘩をしているようだった。
私が気にせずキッチンに向かうと
ク「あっ桜ちゃん!」
トトトと私に駆け寄ってくる。
ク「聞いて!私が見つけたお菓子キヨ君が取ったの!」
キ「はぁ!違ぇし!俺が先に取ったんだし!」
尚も私を挟んでギャーギャー言う2人。
私は戸棚から同じお菓子を取り
『はいクレハまだ有るからどうぞ。』
ク「わぁ!ありがとう!」
キ「んなっ!何だよ!俺が大人気ないみたいじゃんか!」
『みたいじゃなくて、そうだと思う。』
キ「何ッ!!」
私は後ろでギャーギャー言ってるキヨをほっといてキッチンに向かう。