第14章 距離感
ヨシヤが引きつった顔で腕を組み仁王立ちしていた。
『別にイチャついてないけど。』
ヨ「いやいや!この状況どう見てもイチャついてるでしょ!」
傍目から見たらカップルのそれに見える。
ヨ「つか、付き合ったんだったら報告しろよ!」
『はぁ?付き合ってないけど?』
ヨ「…付き合ってないのにその距離感は、おかしいだろう?」
『?クレハは、いつもだけど?』
ヨ「クレハは、女の子でしょうが!キヨは男でしょ!少しは自分が女の子って認識しろよ!危機管理能力皆無かよ!キヨも桜に甘ったれるな!」
キ「えぇ~何でそんなに俺怒られなきゃならんのぉ~。桜は、いいって言ったもん。」
ヨ「そぉゆぅ問題じゃあねぇ!節度を弁えろっつってんだよ!」
レ「ヨシヤ、ヨシヤ。」
ヨ「なん!」
レトルトに肩を叩かれ、指さされた方を見ると2人は全く聞いてなかった。
レ「あの二人に、何言ってもダメみたいやね。」
ヨ「…。はぁ、もぅいいや。なんか疲れた。」
フラフラとソファーに倒れ込むヨシヤ。
レ「ほら、キヨ君こっち来いやぁ。ちょっと話しよ。」
レトルトがキヨの腕を掴み引きずる。
キ「んな?レトさん?…、あー怒ってる。」
ふと顔を見ると目が笑ってない。