第14章 距離感
コンコン
ヨ「桜~いる~?」
部屋で作業をしていると喜夜が声を掛けてきた。
ガチャ
『どうしたの?』
ヨ「今日集まり実況の日で下で撮るから、報告!」
あの日からちゃんと家を使う時は、予定を教えてくれるようになった。
『分かった、クレハには?』
ヨ「伝えてあるよ、終わったらLINEするわ!」
そう言い下に戻って行った。
私は、趣味のドールの服を作ってる最中だったので、再度取り掛かろうとしたら
ク「桜ちゃん、お部屋行っていい?」
今度はクレハが自分の部屋から覗き込んでこちらを見ていた。
『今ミシン使ってるからうるさいけど、それでもいいならおいで。』
ひょいひょいとクレハを呼び部屋に入れる。
ク「わぁ!凄い綺麗な生地がいっぱい!」
私は、服を作る時色々と広げる癖があり、所狭しと生地やリボンが広がっている。
ク「あっ、この間言ってたお人形さんってこの子?」
専用のスペースの大きな椅子にちょこんと座ってるドールを指さしクレハが近づく。
『そう。その子。』
ク「名前なんて言うの?」
『露草。』
ク「露草ちゃんって言うんだね!初めまして、私クレハ!桜ちゃんの友達だよ!」
クレハは、楽しそうに露草に話しかける。