第5章 3人で任務
「伝令〜、伝令〜。合同任務ダァ。任務ダァ。北北東ヘ向カエ。」
ある日、楓は烏からそんな伝令を受けた。最近は一人の任務が多くなっていたから、誰かと一緒の任務は久しぶりだ。
楓「誰と一緒だろう。知ってる人だといいなぁ。」
楓の脳裏に、目つきの悪い傷だらけの顔が浮かんだ。頭を振ってその顔を頭から追い出す。
楓「さ、出発しよ。」
楓は隊服に着替えると、家を出た。
粂「あれ?楓ちゃんだ。」
楓が待ち合わせ場所で待ってると、そんな呑気な声が聞こえた。聞き覚えのある声だ。
楓「あ〜、粂野さんだ。それに実弥君も。もしかして、合同任務ってこの三人?」
粂「そうみたいだよ。よろしくね。」
楓「こちらこそ、よろしくお願いします。」
楓と粂野が挨拶してる間、実弥は不機嫌そうにそっぽを向いていた。
楓「実弥君も久しぶりだね。ずいぶん頑張ってるみたいじゃん。」
実「呑気なもんだな。これから鬼狩りだってのに。」
楓「別に挨拶くらいしてもいいでしょ。」
実「、、、お前、その格好なんなんだよ。」
楓「へ?格好?何か変?」
楓はいつもと同じ隊服を着てるはずだ。何も変ではないはずだ。
粂「楓ちゃん、前はズボンじゃなかった?いつからスカートになったの?」