第2章 --新たな人生って楽しいですね--
私の新たな人生って猫なの!?天国だったら人でも良くない!?
てか新たな人生が天国ってなに!こんな地上と同じの天国ってあるの!?
……ちょっと待って。ここって本当に天国?
空を見上げると青い空、白い雲。どうしたってここが天国なんて考えられない。
しかも動物ってこんなに色の識別能力ってないはずじゃ……。
お、落ち着け、私。とにかく歩こう。ここが何県で、どこの町なのか把握しないと。
まぁ私地理系得意じゃないし、知った所でどうする事も出来ないんだけど。
……ふむ、四足歩行の方が歩きやすいな。猫だから当たり前か…。
暫く歩くと公園に着いた。公園内は人もあまりいない事から、今日は平日なのかな。
ええと、公園名は…
……………………………べーか、こうえん?
え、ここ鳥取県?いやいくらコナン通りが鳥取県にあるからって米花公園が本当にあるのか?
もしかして……もしかすると……。
ここってコナンの世界!?
えっっっっ!!これは確かめなきゃいけない。
キャラに会えるまで私は信じないぞ!!!
──────…体の痛みも忘れ、ガムシャラに走って着いた先には立派な洋館の工藤邸がそこにはありました。
はあああああ!!マジか!隣は阿笠邸だし、ここで待ってれば誰かしらキャラが来るんじゃなかろうか!?
そしてもしかしてもしかすると沖矢さん…赤井さんに会える?
テンション爆アゲなんだが…!!!!
私は期待を胸に工藤邸の周りをうろちょろしながら誰かが通るのを待った。
だが待てども待てども通り過ぎるのは一般人。
と、野良犬。
《おいおい…きったねぇ猫チャンじゃねぇかぁ》
『……』
動物の世界にもこんなシチュエーションがあるのかと妙に感動した。
相手の犬は私よりも足は長いし鼻も長くシュッとして目も鋭い。
私みたいな短足チビ猫なんて、真っ向から勝負したら勝てる訳ない。
ここは立ち去った方が安全だな…。
『……』
《おおっと!そんな警戒すんなよ。お前、見ねぇ顔だなぁ…俺らと一緒で野良か?》
『っ…ニャ?(俺ら?)』
そしたら草むらから2匹の野良犬が出てきた。
ちょっとちょっと…!あっという間に囲まれ…っ
後ろは工藤邸の門扉。目の前は3匹のガタイが良い野良犬。
絶体絶命と思われた時、ガチャンと門扉の開く音がした。