第1章 マジかよ!?プロデューサー?
この家で彼女達と暮らしていくにはルールがあるらしい。そういえばと思い出して総務長がくれた紙を手に取った。
「これは壁に貼った方がいいんだろうな。」
大事にクリアファイルに挟んであったので無事だった。
★アイドルのプロデューサーとして自覚を持つための10か条
1.アイドルに決して手を出すな!
2.プライベート事情を強制するな!
3.法に反するな!
4.未成年の水着撮影は厳禁!
5.過度なキワドイ衣装や演出はNG
6.一人一人に平等に接すること
7.アイドルとプロデューサーという立ち位置を忘れるな!
8.プロデューサーは身の回りを清潔にしなさい!
9.彼女達が売れるように全力を尽くさない
10.何事も努力を惜しまず不正をしない
「法に反するなってとこ不正をしないと同じでいいのでは?」
しかしこのままではいけない。なんとか彼女達と距離を縮めないとー。俺はもらった紙をコピーを取り、ダイニングルームの壁と自分の部屋の壁に一枚ずつ貼った。
これならいいだろう。
「なんですかこれ?」
紙を貼り終えた所にメンバーの女子がやってきた。
うわっ、俺が思ってた通りのピンクガールの内村依子だ。
「これは上司からもらった掟の書いてある紙だよ。俺だって節度を持って接しないといけないからさ。」
「はにゃ?」
なぜここで首を傾げるんだよ!?さっき説明しただろ?
「要するに私達のことをもっと知りたいってことですよね?」
違うんですけどーあっいや、そりゃ知りたいけどもそれは仕事上な!
「これから一緒ですね。私もあなたのことをもっと知れるように頑張ります!」
そこに自信持たれてもなぁ。
まぁ、ピンクとは距離が縮まったからいいか。