第14章 秘薬を求めて※
なのに杏寿郎さんは
「…っ…謝るな…!君は…なにも悪くない…!」
そう言いながら、杏寿郎さんの腹部に置いた私の両手を、その手で優しく包んでくれた。
「…っ…きょ…さ…んっ…は…」
「…俺に…全てぶつけて欲しい…!…鈴音が好きなように…好きなだけ…俺を求めてくれ…!」
そんな風に杏寿郎さんが言ってくれても、快楽を求め必死に腰を振っている自分が情けなくて
「…で…も…ごめ…ごめっ…」
"ごめんなさい'
と謝罪の言葉を述べようとしたが
「…っんむ!」
グッと身体を起こした杏寿郎さんが、それ以上は言わせないと言わんばかりに私の唇を杏寿郎さんのそれで塞いだ。
そして
「…んぅ!?…ふっ…は…んぅ!!!」
杏寿郎さんは杏寿郎さんの上に乗る私を、下から激しく突き上げ始めた。
私の最奥まで揺らしてくるようなその突き上げに、信じ難いほどの快感が私の頭のてっぺんからつま先までを駆け抜けていく。
そして
「…っ…んーーーー!!!!」
ほとんどなんの予兆もなく、私は激しい絶頂を迎え
「…っ…まずい…!」
私の中にいる杏寿郎さんの存在を限界まで感じたいと言わんばかりにキュウキュウと締め付けてしまった。
深く激しい絶頂に頭がぼんやりとし、私は
「…はぁ…はぁ…はぁ…」
激しい呼吸を繰り返し、自分の中に放たれた杏寿郎さんの熱い欲をただ感じていることしか出来なかった。
思考を全て奪われるような激しい果てを迎え、僅かに身体が落ち着いたと感じられたはずなのに、そんなものはほんの一瞬で終わりを迎えた。そして
「…っ…もっと…杏寿郎さん…もっとして…!」
再び襲いくる激しい情欲に、私は合わない視点をどうにか杏寿郎さんの瞳と合わせ、ゆるゆると再び腰を動かしながら懇願する。
「…っ…鈴音にそんな風に言われ…俺が応えないわけがないだろう!」
杏寿郎さんはそう言うと、繋がりあった状態のまま私の身体を布団に押し倒した。