第2章 出会い
本当の兄妹のように仲のいい二人に微笑むシャンクス。それからマキノの店に行き、航海の話を聞きたがる二人に夜が更けるまで冒険の数々を話して聞かせた。やがて二人は疲れて眠ってしまった。
「マキノさん。リンはあたまがいいな。」
「船長さんもそう思います?よく本を読んでいてその知識でいろんなことをお手伝いしてくれたりするんです。」
「吸収力もいいのか。ありゃあ将来賢いいい女になるぞ~!」
「もう、船長さんたら。」
「ははは!すまんすまん。でもあの子は大物になるかもなァ。」
「ふふ、将来が楽しみですね。リンもルフィも。」
「ああ。」
そうして二人は子供たちの将来に思いをはせるのであった。
ある日、夜遅くまでルフィが帰ってこなかった。リンがルフィを心配して探しに行こうとして大人たちに止められていた。そこにシャンクスたちが騒ぎを聞きつけてやってきた。
「おい、どうした。こりゃ何の騒ぎだ?」
『シャンクス!!どうしよう!ルフィが帰ってこないの!!』
「ルフィが?」
『うん。わたしが木の実のジュース飲みたいってルフィにわがまま言っちゃったから・・・。』
「そうか、大丈夫だ。ルフィも男だきっと帰ってくる。それにおれたちも探してやるからさ!」
『ほんと?私も探す!』
「ダメよ危ないわ!それに熱があるんだから休んでなきゃ!」
『マキノさん・・・。大丈夫だよ!』
「リン熱あるのか?」
途端にシャンクスがおろおろしだす。リンは大丈夫なのになと思いながらシャンクスの心配を受け流す。と、急にルフィがどこにいるのかわかるような気がした。ルフィが呼んでるような気がしたのだ。
『ルフィがむこうにいる!』
「ルフィが?おい、見えるか?」
「いや、見えねえぜ。お頭!!」
『違うよ、もっと向こうにいるの!』
「リン!落ち着け、ふらふらしてるぞ。」
『シャンクス、私ルフィがどこにいるのかわかる気がするの。連れてって!』
そうリンが言い張り、シャンクスに駄々をこねた。普段おとなしくわがままを言わないリンにしては珍しいことだったのでシャンクスたちは顔を見合わせてどうしたもんかと首をひねった。探しに行くと言ってきかないリンに根負けしたシャンクスは無理をしないと約束をしてルフィを探しに出発した。