第3章 新しい家族
それから数日間、二人は帰ってこなかった。
「おい!!みんな!!二人が帰ってきたぞ!!!」
みんながざわめき外に押し掛けた。
「エース!!!リン!!!」
「よかった~~!!!二人共無事だったんだなァ~~~~!!!」
二人が帰ってきたことに喜び安心した様子のダダン達。ルフィはエースとリンに抱き着き号泣する。みんなが良かったと声をかけた。二人ともボロボロだったが平気そうだった。そこにエースたちを探しに出かけていたドグラが帰ってきた。
「ドグラ!もう二人共帰ってきたぞ!!」
「あ・・・、そうなのか、それは本当に良かった・・・!!」
なんだかドグラの様子がおかしい。その時ドグラが信じられないことを言った。サボは一人で海へ出航し、天龍人の船を横切ったことで砲弾を受け、船ごと沈んでいったのを見たというのだ。リンはその言葉がなかなか頭に入ってこず、エースはドグラにつかみかかった。
「ウソつけてめェ!!!冗談でも許さねェぞ!!!」
ドグラはウソではない、この目で見たんだと。自分も信じられないんだと言った。
「サボは貴族の両親に連れて帰られたって言ってたなァ。あいつが幸せだったなら・・・!!海へ出ることがあったろうか!!!海賊旗を掲げて一人で海へ出ることがあったろうか!!?」
リンは自分が何も知らずにいたことを悔やみ、なぜ力になってあげられなかったのだろうと後悔した。ルフィは泣き出し、エースは仇を取ろうと暴れだした。リンは山にこもりに行った。それぞれのサボへの思いを抱え、三人でサボの死を乗り越えてもっと強くなって今度はこんなことが起きないように前を向いていった。
エースが17歳の時、いよいよエースが出航した。
「俺たちは後三年だな!リン!!」
『うん!もっと鍛えてエースに追いつかなきゃ。』
そうして三年の月日が過ぎた。