第27章 銀翼の奇術師〜予告状の意味、そして〜

ーーコナンside

助けを求めた矢口さんだったが酒井さんは購入した現場を見ていなかったようで疑惑は深まっていく。

英理「でも貴方が食べて何ともないなら、一部のチョコに入ってたって事になるわよね」

どうやって特定のチョコを渡すか、その問題について叔父さんはマネージャーなら分かるだろうと言う。

矢口「そんな、いつも食べる順番なんていつもバラバラでした！」
コナン「樹里さん、チョコを選ぶ時悩んでたみたいだよ」

悩んでた事を伝えたが、ガキは引っ込んでろと注意されあまり話を聞いて貰えなかった。

小五郎「そのチョコは回収させて下さい」
矢口「はい……」
英理「後は到着して警察に任せるしかないわね」

小五郎さんは矢口さんの持っていたチョコを回収し、現場保存をする為に後ろ側の席へ移ってくれと言い後方へと移動した。

コナン(樹里さんがチョコ以外で食べたと言えばビタミン剤だが……)

それにしたって樹里さんがビタミン剤を欲しがるのが分かっていたとは限らない。どうやってと考えていると叔父さんが分かったと大きな声を出した。

小五郎「樹里さんを殺害したのは……天子さん、貴方です」

指を差された天子さんに全員の目がいく。

天子「私には動機が無いわ！」
酒井「どうかしら、樹里さんを殺害する動機がない人なんていないんじゃない？」

そう言った酒井さんはそれぞれの動機になり得る事を話し始めた。

伴さんは今回の舞台の演出を任されていたが樹里さんが殆どしており逆らう事が出来なくなった彼を天子さんがなじっていた。成沢さんは樹里さんと協議離婚したが復縁を何度も求めて断られていた。新庄さんは樹里さんの若い恋人だったが最近飽きてきたらしく酒井さんに新しい人を紹介するように樹里さんに頼まれていた。そして矢口さんは皆の前で恥をかかされていたと言う。

酒井「かく言う私も、我儘な樹里さんに振り回されて他の仕事がしたくても邪魔されて出来なかった」

全員に動機があるのかと思っていると後ろから元太のと光彦の声が聞こえてきた。どうやらこの状況の中、元太はお菓子を口に入れた後指についたお菓子をなめ取っていた。

コナン(あの指に毒がついていたとしたら……)

彼女に触れたのは新庄さん、酒井さんが渡したペンなど考えれば様々だった。

コナン(そう言えば、トイレに行ったのにやけに早かったな……)