第22章 異次元の狙撃手〜最終地点〜
ーー貴方side
私は蘭ちゃんと顔を見合わせ急ごうと頷き、先に蘭ちゃんが走りだした。
雪「じゃあ一旦切るね」
コナン『気を付けろよ、何かあれば俺が絶対に助けっから』
雪「うん……信じてる」
そう言って電話を切った私は蘭ちゃんの後を追った。途中、陣平さん達にも伝えないとと思い一斉送信でをした。
『ベルツリーに犯人がいる。』
皆の元に着いた時には既に大変な事になっていた。犯人であるケビン・ヨシノが園子ちゃんを突き飛ばし歩美ちゃんを人質にしていた。
雪「園子ちゃん、歩美ちゃん!」
歩美「お姉さん……!」
元太「何やってんだ、お前!」
倒れた園子ちゃんに付き添う哀ちゃんに、歩美ちゃんを離せと怒る元太君と光彦君の姿があった。
ケビン「ガキは引っ込んだら!」
雪「……貴方はっ!」
ケビン「騒ぐな、そこで大人しくしてろ‼︎」
銃を向けてくる犯人に私達は大人しく従う。これ以上刺激しては歩美ちゃんや私達全員が危ないと分かったからだ。
ケビン「コイツは借りていく」
歩美「うぅ……」
何も出来ずにいた私達にFBI捜査官のジョディさんとキャメルさんがやってきたようで、柱越しに声が聞こえた。
ジョ「FBIよ、銃を捨てなさい!」
ケビン「うるせえ、これ以上近付けばこのガキの命はねえ!」
バンバンバンバン!
興奮状態なのか冷静なのかは定かではないが、犯人はFBIが隠れいている柱に発泡。ジョディさん達も身動きが取れずにいた。私は小さく震える手をギュッと握り怖さを抑え込む。
雪(今は歩美ちゃんを助ける事に集中しよう)
ーー諸伏side
『ベルツリーに犯人がいる』
雪から一斉送信でメールが届き、端的な文面に目を丸くする。何故彼女がベルツリーにいるか気になるが、俺は表立って出る訳にもいかない。きっと松田達が向かっているだろうし彼女も直ぐに降りるだろうと思っていた。
赤井「……どうやら奴は諦めていないようだ」
諸伏「どういう……あれは、マズルフラッシュ‼︎」
スコープを除いていた赤井の言葉にどういう事だと確認すると、展望台フロアで発泡しているのだろう閃光と人質を取っている姿が一瞬見えた。
諸伏「……狙えるか?」
赤井「もう少しコチラ側に来て貰わないと難しいな」
奥に行かれては狙うのも難しい。どうにか窓側に来てくれないだろうか。