第126章 守りたい
昨日コナンくんと話をして、私はどう安室さんに話を切り出そうか一晩ずっと考えた。
でも考えはまとまらなくて、結局朝になってしまったのだけれど。
朝からポアロのカウンターに立って何度目かのあくびをしていると裏口が開く音がした。
午後からは安室さんのはずだから、きっと安室さんだろう。
ポアロでそんな話をすることはできないから、仕事は普通にするつもりだ。
ーー…話をする約束だけして、今日の夜仕事が終わってから話そう。
私は安室さんに挨拶をしようと、バックヤードに顔を出した。
「…っ!?」
そこにいるのは安室さんなんかじゃなかった。
「Je l'ai trouvé‼︎」
「…え!?」
外国人だ。
大男で、ガタイもいい。
私を指差している。
私を見ると笑ってこちらに手を伸ばしてきた。
「ひっ!」
私は店の外に飛び出そうと、走り出した。
「Attendez!」
何を言ってるのかわからないけれど、そんなことどうでもいい。
逃げなくては!と、体から汗が噴き出ていた。
ガチャっと扉に手をかけたが、男の方が早かった。
「いやっ!!」
「Calmez vous s'il vous plait!」
肩を掴んできた男の手を振り払おうと暴れたが、全く敵う気がしない。暴れた拍子にテーブルにぶつかり、テーブルと一緒にこけてしまった。
店内に大きな音が響く。
「…や、やだ!」
「Je te cherche depuis si longtemps.」
わからない。
怖いーー…
男は私の上に乗っかり、腰からガムテープを取り出し、手に巻きつけた。
「いたっ!やめて……あ、あむろ…さ…助けて……助けてっ!」