第122章 ハッピーハロウィン
梓さんはすでに先に着替えていて、黒いロングのワンピースを着ていた。
袖がレースになっていてすっごく可愛い。
揺れるたびにスカートの裾が揺れてよくみると蜘蛛の巣の刺繍が施されていた。
「わぁ、可愛いーー!きれーい!」
「でしょ!ネットで見て一目惚れしたの!」
そう言って魔女の大きな帽子をかぶった。
「あ、これ。言ってた警察官ね。」
大きな紙袋の中からいまだにビニールの包装に入った青い服を手渡された。
「ありがとう!ドキドキしちゃう。」
「まだ開けてないけど大丈夫だよね。はい、これ帽子ね。」
私は上に来ていた服を脱いで、青いシャツに袖を通した。
生地もしっかりしていて本当に本物みたいだった。
「警官に見えるかな?」
「見える見える!」
「昔若い頃にさ、交番のお兄さんと仲良くなったことがあって、初恋だったんだけどね。その人がこの色の服着てたの。」
「きゃーなにそれ!安室さんには言えないね!」
「ふふ、初恋くらいならいいんじゃない?昔だもん。」
それに別に恋人になったわけじゃ無い。
ボタンを止め、ジーパンを脱ぐと、袋の中から濃い色のスカートを取り出し、足を通した。
「……梓さん?」
「ん?……あれ?」
私のスカートを見た梓さんが首を傾げた。
「…短くない?」
「あっれー?」
膝上何センチだろうか。
この長さはキャバクラの時に着た長さだ。
「…梓さん?」
「いや待って!私知らない!ちゃんと注文したから!私も長いと思ってたから!」
わざとこれを履かせようとしたのかと疑ったが、どうやら本当に梓さんもこの長さだとは知らなかったらしい。
スマホの注文履歴を探す梓さんの手元を覗き込んだ。
「ほら!写真では長いよ!…あ。」
「え?」
「ここ写真の下…『スカートは別商品です』って…」
「え…。」
「…あ。」
「え?」
「写真右に送ってったら…このスカートだった。」
「え…。」
もうっ!“え”しか出てこないよ!!