第118章 右腕
ベンチに座ったまま、私は下から彼女を睨みつけるようにそう言うと、ローラさんはふっと鼻で笑った。
「それは失礼しました。それじゃ私はこれで、風見さんへの面会が終わったら降谷さんのサポートがありますから。」
「…。」
わざわざ私に言うことかっ!
「ところであなたは風見さんへのお見舞いでこちらに?」
「はい。」
「どうやってここに入ったんですか?」
私はにっこりと笑って立ち上がった。
「もちろん、降谷さんと一緒ですよ。」
「…。降谷さん…と?」
「はい。」
「まさか、降谷さんにお見舞いしたいとわがまま言ったんですか?彼は忙しいんですから。あなたと違って。」
「いえいえ、まさか。今日の朝一緒にご飯食べてる時に行こうかって誘ってくれたんですよ。」
私がそういうと、ローラさんはカッと顔を赤くした。
「このあばずれ!降谷さんをまた誘惑したのね!」
「お、やっと本性だしたな!猫被り女!」
「あんたみたいな女、降谷さんにふさわしくないのよ!」
キーーっと歯を剥き出しにして私に詰め寄ってきた。
「しるか!誘惑なんてしたことありませーん。むしろローラさんがしたんじゃないですか?助手席で泣いたりしちゃって。」
「排除しても排除しても、周りをチョロチョロとめざわりなのよ!変な長い学ランきて、そのお仲間の男たちのところに帰りなさいよ!」
「そのお仲間たち、一般人に助けられたのはどこ公安様でしたかー。目ぇ、かっぴろげて見とけって言ったでしょ。」
「ふん!私はすぐに風見さんを病院に連れて行ったから見てないのよ!残念ね。」
「じゃあ、お前らの大好きな報告書でも読んでろ。」
「あー、もうっ!本当に口の悪い女ね!早く降谷さんから離れなさいよ!」
「離れろー?『一般人には危険ですぅ。』とか言いながら、本音はそっちでしょ!」
「何よ!悪い!?あの降谷さんよ!伝説の彼の下で働けるのよ!それなのにあんたみたいな女が…!」