第117章 家にて
いまだにドキドキしてる。
「めぐみ、次のところ右だ。」
「はいっ。」
色んな感情がぶつかり合って、どうしたらいいのかわからない。
もう、本当、なんで今言うかな…!
私はハンドルを右に傾け曲がった。
今は、こっちに集中しなきゃ!
降谷さんは左手の携帯のミュートボタンを解除すると、みんなに指示を出し始めた。
「香山ジロー組はそこで待機。コナンくんタロー組はそのまま追い詰めてくれ。…そこで、チェックメイトだ。」
携帯をポケットにしまい、カチャリと後ろで音がした。
「めぐみ、横向きに停車。正面から向かい受ける。」
「はいっ!」
ザザッと砂埃を上げながらバイクを横向き停車させ、足でぐっと踏みとどまった。
「きた。…そのままバイク動かすなよ。」
銃のセーフティを外す音。
降谷さんは真っ直ぐ腕を伸ばし、銃を構えた。
ダァン!
響く銃声。
ヘルメットをかぶっていなかったら耳が痛かっただろう。
前輪を撃たれたバイクは跳ねるよう暴れ、男は地面に倒れ込んだ。
「めぐみはここにいろ!」
「はい!」
降谷さんはバイクから降りると、男に駆け寄り、手錠をかけた。
「…すごい。タイヤを狙って…あっという間だ。」
足の膝で男を取り押さえながら、降谷さんはどこかに電話をかけているようだった。
応援を呼んでいるんだろう。
「めぐみさん!無事!?犯人は!?」
タローとコナンくんがバイクで駆けつけた。
「なんともないよ。本当に追い詰めただけだから。犯人ももう降谷さんが逮捕した。」
私が言うと、コナンくんはほっしたように肩を下ろした。