第115章 公安と人
「ふ、降谷さん…」
よろよろと目を押さえローラさん達もビルから出てきた。
「ローラは風見を。香山は車を…いや、ここは狭いか。」
どうやって追跡するか考えているようだ。
「降谷さん。」
私は彼に近づいた。
キッと睨んでくるローラさんを知らないふりして私は言った。
「私たちのバイクに乗ってください。」
「…めぐみ…“たち”?」
「あねさーーーーーん!お待たせしました!」
「な、なんでタロー達が。」
「この辺に詳しいからです。そんなことより犯人追いましょう。」
「僕さっきのバイクに発信器つけといたよ!!」
タロー達はみんなでバイクに乗ってきた。
ジローは私のバイクに乗って持ってきてくれていた。
「いけません!危なすぎます!」
「ローラさん…でも、そんなこと言ってたら逃げられます。」
「それでもこれは公安の仕事です…!貴方達一般市民に…!」
「ぐだぐだぐだぐだうるせぇな。」
「…はっ?」
「公安と人、公安と一般人、公安と一般市民…」
私はグッとローラさんの胸ぐらを掴んで引き寄せ、至近距離でじっと目を見つめた。
「どんな立場だろうが、どんな人間だろうが、命をかけてでも守りたいものや、成し遂げたいことがあるんだよ。」
「…っ!」
「てめぇらだけが背負うな。」
掴んでいた胸ぐらを乱暴に突き放し、私はタロー達の前に立った。
「いいか、おめぇら。これから犯人を追跡する。ここの捜査員の方と…探偵さんとコナンくんを後ろ乗せて、道案内しろ。」
「めぐみっ!」
降谷さんも私の肩を掴んできた。
「降谷さん、彼らは新しい道、封鎖された道、近道、全部把握してます。利用してください。私たちを。」
「…。」
「それとも足で走りますか?」
「…香山、お前はジローの後ろに。」
「はい。」
降谷さんは少し眉を寄せた後、私に背を向けた。
「ローラは風見を頼む。」
「ふ、降谷さん!!」
「ローラ。命令だ。」
「…はい。」
信じられないという、表情のローラさんに向かって私はビシッと指を刺した。
「てめぇの言う“一般人”の力、目ぇ、かっぴろげてよぉぉーーく見とけ!!公安野郎!!」