第112章 寂しさを
車を降りて赤井さんに着いていくと、以前来た場所だった。
夜景のすごく綺麗な場所。
前はここでチョコを食べさせられたが。
「涼しい…」
風がふわっと吹いて、髪の毛がなびいた。
「夜景…やっぱりきれい。大きな街だなぁ…」
私の住んでいる知ってるようで知らない街。
「…めぐみ。」
ぼーっと夜景を眺めていると、赤井さんが真剣な顔でこちらを見ていた。
その真剣な顔に少しドキッとして、私は赤井さんを見た。
「めぐみ。お前はこの世界の人間じゃないんだろう。」
「…っ!?」
探るように真剣な表情の赤井さんの目から逸らすことができない。
コナンくんは勝手に話すとは思えない。
「以前君に調べるなと言われたが、悪いがこちらで君の素性を調べさせてもらった。」
「…。」
「いくら調べても君は存在しなかった。浅原組に身を置く前の君がね。」
組にいたことももうバレてる。
赤井さんのことだ、あらゆる可能性を調べ、導き出した答えだろう。
きっともう誤魔化せない。
「俺がライとして組織に潜入していた時に、ある似顔絵を見させられたことがある。」
「…。」
「組織に潜入してきた女だと。見つけ次第殺せ。とな。」
私がこの世界に落ちてきた時の映像だろう。
「機密の多い場所だったから監視カメラはなかったが、似顔絵として残っていた。金髪で派手な女ーー…、めぐみ。それが君だろう。」
私は小さく頷いた。
もう、ここまできたら隠すのことも誤魔化すこともきっとできない。
「コナンくんにも数日前に話したの…。とある組織に薬を飲まされて現れたのが、黒の組織のジンたちの前だったの。」
「ーーそれで知ってたんだな。」
一歩赤井さんが近づいてきた。
「今住んでる場所も君の名義じゃない。」
「組にいた時のお世話になった人のなの。」
「保険証は。」
「…持ってない。」
「免許証は。運転してただろう。」
「偽装したものです。」
「……。」
また一歩、赤井さんが近づいてきて、怒られるのでは、呆れられるのではないかと私は俯いた。