第110章 誘拐
「でもさっ!1時間前くらいに『僕のものだ』キリッ!とか言ってたんだよ!」
「…うん。」
「赤井さんにやきもちやいてさ!」
「…へぇ。」
「それなのにさっ!あんなさっ!言い方されたらさ!もう身を引くしかないじゃない!」
「…うん。そうだね。」
「いくじなし…バカ…最後にヤるのがキッチンの机の上ってあり得る!?」
「…それは知らないよ!聞かせないで!そんなの聞きたくない!」
「あ、ごめん。これは大人の話だった。」
「…こんなところに連れてきてずっと聞かされるの?」
「今日だけ…今日だけでいいから。帰りに君を見つけて連れてきたのは謝るから。」
自宅のリビングの床に二人してぺたりと座っている。
「これは立派な誘拐だよ。僕帰りたい。」
「お願い、コナンくん。色々事情を知ってるのは君だけなんだって…もう…コナンくんしかいないの。」
どっからかの帰りにポアロの前にちょうどいたコナンくんを捕まえて、自宅に連れ込んだ。
安室さんの正体をしってるのも、私たちの関係のことをしってるのも、コナンくんくらいだ。
…赤井さんに言えるはずもないし。
「そろそろ夕食の時間だから蘭ねーちゃんに怒られるよ。」
「大丈夫。私からもうメールしたから。」
「えっ!?」
『コナンくんとご飯たべて、一緒にお泊まりするね!ミステリー小説の話に盛り上がっちゃって!』
という文面のメールが書かれたスマホの画面をコナンくんに見せた。
すると、急に慌てるコナンくん。
「え!?僕泊まるの?聞いてないけど!やだよ!」
「お願い、今日だけ!」
「えーーー…?」
悩みながらコナンくんは私の部屋をキョロキョロと見渡した。
「僕の質問にも色々答えてくれるなら、いいよ。公安の情報も聞けるかもしれないしね!」
公安の情報は…何も持っていないけど、今日だけでも一緒にいてくれる事に私はホッとした。