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そんなの知らないっ!【DC/降谷中心】R18

第98章 遭遇


あれからケビンさんはほぼ毎日1時間くらい来店されては、私と話をしていった。
大したことは話していない。
仕事の話はしないし、私の好きな食べ物を聞いてきたり、好きな本の話をしたり…
本当に日本語の練習をしているようだった。

あれから一週間、ケビンさんがいない時は他の人の席について、だいぶん常連のお客さんにも顔を覚えてもらえるようになってきた。



「ユメちゃんは、新人さんでしょ?なんでこの仕事をしようと思ったのー?」

べろべろに酔っ払った男性に、膝と膝がぴったりと近づくくらい近寄られ話しかけられた。

この質問をされたら必ずお金に困ってることをアピールしていた。
そうすれば悪い人が私を狙って話しかけてくるのではないかと思ったからだ。


「えー?この仕事?やっぱりこうやってあなたとお話しするのが好きだからかな?」
「またまたーユメちゃん上手いこといって!」
「ふふっ、あと…お金も必要だしー。」
「なんでー?」
「女の子はお金かかるんですよ。」
「ふーん。」

上目遣いで、男性と話をしていく。

もっと仲良くなったらプライベートなことをぽろりとこぼしてみたり。

「明日もユメちゃんいる?」
「明日は早くに入るけど、この時間はいないんです、ごめんなさい。」
「えー!なんでー?」
「次の日妹の参観日に行かなきゃ…あっこんなこと言うことじゃなかったですね!ごめんなさい。」
「ん?お母さんいないの?」
「…実はそうなんです。暗い話はやめましょ!お酒は楽しく飲まなくちゃ。ね?」

にっこり笑って、男性の膝に手を置くと、たいていの男性はすこし憐れむ目で私を見て、ボトルを入れてくれたり、次指名してくれたりしてくれた。

「妹のとこ帰らなくていいの?」
「…心配してくださるんですね。こんなに言ってくれたのあなたが初めて…。嬉しい。妹もわかってくれてます。もっと割のいい仕事が有ればいいんだけど…」


こうやって、何か知ってる人がいないか餌を撒き続けた。

お金に困った女性を食い物にしている悪い人が自分から私に話しかけてくるのを待った。
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