第96章 梓からの相談
「大丈夫だよ。大したことないし手当も済んでる。」
優しく笑顔を浮かべ、安室さんは作業に取り掛かった。
「そう?よかった。」
忙しくて怪我もそのままだったりするのに、今日は余裕があるみたいだ。自分でできる所だったのか、風見さんにしてもらったのか。
なんにしても、怪我がないのが1番なんだけど…。
サイフォンで作業をする安室さんをチラリと盗み見る。
「何?」
「えっ!?…いや、黒い服もカッコいいなって。珍しくて。」
「そう?」
安室さんはニヤッと笑って顔を覗き込んできた。
「温泉の最後で飲ませて無理矢理抱いたこと、まだ怒ってるかと思ったけど、機嫌がなおったみたいだな。」
「…っ!お!怒ってる!」
「じゃあ、機嫌直すにはどうしたらいい?」
「……。」
何か安室さんにしてもらうこと…?
「お仕事頑張ってください!そして、もう日本酒飲ませないでください!」
「それで機嫌が直るのか?」
今となってはもう全然怒ってないのだけれど。
「記憶にないって意外と悲しいんだもん。」
「じゃあ、めぐみが何を言って、何を僕にして、どういう風に抱いたか全部説明しながら再現しようか?」
「…っ!いらない!」
私の腰に手を回してこようとしたので、その手をペシっと叩き、私はバックヤードに逃げこんだ。
早くお昼からの梓さんきて欲しいっ!
『安室さんが怖い?怒る?意地悪?』って不思議がってる梓さんに今の雰囲気見せてやりたい!!