第95章 休暇5【彼からの贈り物】
「まだ怒ってるのか。」
「怒ってるっ!」
帰りの車の中で、プイッと私は窓の外を見た。
「あんなに僕を求めたくせに。」
「…っ!だから!日本酒のせいだって!」
「…本当に覚えてないのか?会話とか。」
「え?…うん。全然覚えてない。」
「ーー…そうか。」
少し寂しそうにハンドルを握る安室さんを見て私は少し不安になった。
「私何か言ったの?変なこと?」
「いや、大事なこと。」
「え!?大事な事なの!?何?私何言ったの?」
「めぐみも言ったし、僕も伝えた。」
「うそっ!全然知らない!覚えてない!何言ったの?教えて?」
「言わない。一度しか言わないって言ったから。」