第93章 休暇4【観光編】
急に私が手を繋いできたことに、安室さんは不思議そうな表情を一瞬浮かべたが、近くにいた昨日の女性三人組に気付いたのか、私に合わせてそのまま手を握ってくれた。
「イケメンの兄ちゃんやるねー!2人合わせた点数にするかい?」
「えぇ、お願いします。」
「じぁあ、77点だね!新婚さん?まだカップルかい?」
「新婚旅行です。」
「…っ!?」
「いいねー!じゃあ、お祝いに3点おまけだ!80点のこの中から好きな景品持っていきな!」
「いいんですか?ありがとうございます。ほら、めぐみさん好きなの選んでいいよ。」
「…えっ。あーー、じゃあ、この大きなぬいぐるみください。」
「1番人気のクマのぬいぐるみね!はいよ!」
むぎゅっと押しつけられ私はぬいぐるみに顔を埋めた。
「あ、あの…あむ…」
「新婚なんだから、今だに苗字で呼んでたらおかしいよ?めぐみさん。」
わざとだ!
絶対わざとだ!
絡めていた指先に力をいれて、私は安室さんを見上げた。
「ありがとう……透さん。大事にする。」
「うん。じゃあ行こうか。」
クマのぬいぐるみを左手で抱きしめ、私は女性達に見せつけるように今度は腕を組んだ。
「今日は甘えただね。」
「うん、透さんがかっこよくて。」
「ありがとう。あっちの方行ってみようか。」
「どこでもついてく!」
彼女達の横を通り過ぎ、見えなくなったところで、私は安室さんの腕から離れた。
「離れるの?」
「だって、もう必要ないかなって。」
「やきもち妬いてて、可愛かったのに。」
「ちっがーう!あれは…!安室さんがまたナンパされたら困るかなって助けただけだし!」
「はいはい。そう言うことにしとこうか。」
安室さんはポンっと、私の頭を叩いた。
やきもちなんて…妬いてない。
適当に歩いていたら、何やらイベントをしている建物の前に出た。
「ここは?面白そうだね。」
「なーに?」
「お化け屋敷だって。このお屋敷全部を使ってやるみたいだよ?」
「…へ、へぇ…でも、ほら子供がやるやつだし、私達は他のにいかない?」
「……。」
「あ、向こうに可愛いカフェあるよ?」
「めぐみさん?」
「ん?」
「お化け屋敷。行こうか。」
安室さんは私の肩を掴んでにっこり笑った。
いや…絶対いや!!
ぜーーーーったい!!いや!!