第92章 休暇 3 【食事お風呂編】
私は暗闇の中で零さんの方に顔を向けた。
「…っ、締め付けが強くなった。やっぱりめぐみも欲しいんじゃないか。」
「…っ」
私は下唇を噛み締めて、首を振った。
「こんな事を言ってる僕の今の顔はとてもじゃないけどめぐみには見せられないな。」
どんな顔をしているんだろうかーー…
そっと、私は片手を零さんの方に伸ばしたが、その手は取られてしまい強く指を絡め握られた。
一層強くなる律動。
「んんっ…!」
「めぐみ…」
「零…さんっ」
強くなる水音、荒くなる呼吸。
目が見えない分、いつもよりどれも大きい音のように感じられた。
「…くっ…」
少し苦しそうな声を出した後、零さんは強く私に押し込み、私の上に体重をかけ覆い被り、私を抱きしめた。
浴衣を再び肩にかけ、ゆっくりととる目隠ししていた帯。
部屋は電気も消さず煌々と照っていて、こんな明るいところでやってたのかと、恥ずかしくなった。
目がくらくらする。
瞬きを何度かしていると、安室さんが横に来て、私の頭を撫でた。
「目、平気?」
「安室さん…手錠やら目隠しやらちょっと驚く…初めてばっかりで戸惑うよ。」
「僕だって初めてさ。こんなことした事ない。」
「…えー?」
「…めぐみ相手だと、なんでだろうな。やりたくなる。」
「どんな反応していいのかわからないっ!」
褒められてるわけでもないし、喜ぶことでもないような。
「もう名前呼んでくれないのか?」
「…呼ばない。」
「なんで。二人の時はいいじゃないか。」
「…だって……。」
「ん?」
「零さん、獣みたいに強引になるんだもん…だから、安室さんにする。」
「…。」
お風呂の中でのできごとを思い出して、私は安室さんから顔を逸らした。
「さ。もう一回。」
「はっ!?むりむりむりっ!やだ!」
「がおー。」
両手でまるで爪を立てるように笑いながら私の浴衣を掴んできた。
「何馬鹿な事言ってるの!馬鹿じゃないの!?ばか!」
「何回馬鹿って言うんだよ。それに、めぐみが僕を獣って言ったんだろ。」
「もー!無理だってー!」