第8章 心の休む場所
次の土曜日。
いつもよりもお客さんが多く、パソコン業務にまったく手をつけることも出来ず、夕方になってしまった。
今日、明日と安室さんは探偵の仕事で休みになった。
名古屋に行くとか言ってたような。
「はぁーーー、やっと落ち着きましたねー。」
ほぼずっと満席状態だった店内が、夕方前にやっと三組ほどまで落ち着いた。
三組ともコーヒーのみのお客さんで、やっと息抜きが出来ると梓さんが肩をくるくるまわしている。
「今日は忙しかったですねー。」
「ホントに!安室さんいないともう大変ね!」
前まではマスターが結構お店の方に来てくれていたのだけれど、安室さんを雇ったぐらいから夜のバーに力入れ始めたらしく、あまりポアロの方には出なくなった。
それでも、本当に困った時はマスターも来てくれる。
「え!?凄いことになってる!!」
スマホをチラリとのぞいたらしい梓さんはニュースの画面を私に見せてきた。
「ほら!ミステリートレインの列車が爆発しちゃったらしいよ!」
「爆発?」
この世界は本当によく爆発するなぁ…。
爆薬なんてどこで手に入れるのか。
「大丈夫かしら、蘭ちゃんたち。」
「え?毛利さんたち乗ってるの?」
「そうみたいよ!前話ししたから!コナンくんや子供たちや蘭さんに毛利先生も…。」
だから、爆発したんじゃない?なんて、被害者がいるかもしれないのに、そんな不謹慎なこと絶対口にできない。
ミステリートレインって名前からして、絶対コナンくん行くよね。
コナンくんたちのことだから、怪我はしても命に別状はないだろうが心配である。
「無事だといいですね…。」
「今日出発して、名古屋で泊まって帰るって言ってたけど、もしかしたら中止で帰ってくるかもしれないね。」
携帯をしまって、梓さんは片付けをし始めた。
ミステリートレインは名古屋行きだったらしい。
そういえば。安室さんも名古屋いくって言ってたけど…まさかね。
いや、でも弟子だし。
いやいやいや、遊びに行ったってこと!?急にシフト変えてまで??
この前、名古屋に電車で尾行するって言ってたからやっぱりミステリートレインとは違うか。名古屋に電車で尾行って…電車で…。電車…トレイン?
いやいや、たとえもしミステリートレインに乗って遊んでいようと、バイトなんだからいいじゃないか。うん。
彼にはその権限はあるさ。
