第70章 お好み
さわさわと撫でていく安室さんの手がどこを触れても震える。
私も負けじと安室さんの首の後ろや耳を指先で撫でた。
「…っ。どこで覚えたそんな悪戯。」
「はぁ…私ばっかり…やだ……」
つーっと爪先で安室さんの耳の縁を撫でると、その手首をつかんで布団に押さえつけられた。
「よせ。耳ダメなんだ。」
少し照れたように言う安室さんが可愛くなって笑ってしまいそうになったが、ギリギリ我慢した。
今笑いでもしたら報復が怖い。
「貴方をもっと知りたい…。」
耳が弱いなんて知らなかった。まだまだ知らないことたくさんあるんだろうな。
「…。」
「安室さん…」
「降谷だ。今はまたそう呼んで。さっきみたいに呼び捨てでも構わない。」
「あ、あれは咄嗟で…」
「いや、なんか昔を思い出した。」
そう言ってぎゅっと私を抱きしめた。
「降谷さん…」
首や頬にどんどんキスをして行く。
私も降谷さんに触れたかったけれど、布団に手首を縫い付けられていて動けない。
シースルーになっている服の上からちゅっと胸の先に唇を寄せた。
「んっ……」
生地が先に擦れて声が出てしまう。
「透けて見えるのもいいな。」
「…はぁ……」
おへそのあたりは前開きになっていて、むき出しだ。
ちゅっと素肌にキスをされて、背中を反ってしまった。
「綺麗だ。」
腰の横をすーーっと撫でられていき、お尻の横、太腿と指先が這っていく。
いじらしくて私は膝をスリと擦り合わせた。
「なんだ、触って欲しいのか。」
「…ちがっ……」
「今日はめぐみの言うこと聞いてあげるよ。」
「…さっき……いってないから…」
「から?」
もどかしい。
腰の下着のラインをペロリと舐める降谷さん。
「意地悪…しないでっ…」
「まぁ、今日はご褒美だからな。許してやる。」
にやっと笑って、下着の紐を歯で挟み引っ張ると、結ばれた紐を解いた。