第7章 休んで
安室さんとサンドイッチの研究を終えたら、家に帰って、適当にご飯を食べて、シャワーを浴びて。
テレビも何も無い部屋だ。
国営放送へのお金も払うの無理だし、電気代も抑えたいし、情報はスマホからで十分だし…。
本当に質素にその日生きていけるだけの簡単な暮らしをしている。
今の私には十分だった。
保険に入ってないから何かあったときのためにお金はすこしでも多く貯めておきたい。
電気もつけずぼーっと硬いベッドに背を預け、最近のことに思いを馳せた。
認めたくはないし、自意識過剰で済まそうかとも思ったのだけど…やっぱりスキンシップが増えたのは気のせいではないだろう。
料理している私の後ろに立って手を触れてきたり、壁ドンならに威圧ドンしたり、眼鏡とったり…
それも必ず二人きりのときに。
こんなことされると絶対勘違いする人がほとんどだ。私だって勘違いしてしまいそうだけれど、あれだけのイケメンにアプローチを受けるなんてやっぱりありえない。
何か裏があるのだろか。
騙されないぞ。あの笑顔には必ず裏があるっ!
私だけじゃなく梓さんと二人きりの時も同じようにしているのだろうか。
梓さんも安室さんに騙されてないといいけど…
いや、安室さんは梓さんには本気かもしれないし、下手な憶測はやめておこう。
ただ気になるのは、時折見せるなんとも言えない表情。
笑ってはいるものの、切ないような悲しいような。何を考えているのか全然わからなくってチクリと胸が痛む。
探偵してバイトして、あの忙しい毛利探偵の雑用のようなこともして。それも全て完璧に。
疲れてあんな顔になってしまっているのかもしれない。
シフト…少し考えてあげよう。