第69章 ご褒美
だめだ。
何度この部屋に来ても緊張する。
安室透の匂いで満ちたこの部屋。
「…相変わらずいい匂い。」
「またそれか。めぐみは嗅いでばかりだな。」
「安室さんの匂い好き。」
「…はぁ。またそう言うことを。」
キャップを脱ぎ捨て、パーカーを脱ぐと洗濯の方に持っていく安室さん。白いTシャツ姿がすごく眩しく感じた。
安室さんに見惚れているとこちらに気付いた。
「先シャワー浴びるか。」
「あ、どうぞ。」
「いや、めぐみが。」
「そう言えば着替え…」
「そう思って、少し前にネット注文しといたんだ。女性もの一色。」
「え?」
「めぐみが急にいつ来てもいいように。」
「そ、そうなの…?」
畳の部屋にあるノートパソコンでぽちぽち注文してる姿を想像してなんだか笑えた。
「下着も。」
「えっ!?」
「歯ブラシやなんでも全部。」
「…な、なんか恥ずかしいっ!!」
一歩一歩こちらに近づいてきて私は腕で自分の顔を隠した。
「いつでも、めぐみを連れ込めるように。」
「ひゃっ!」
耳元で呟かれ縮こまってしまった。
このセクシーな男をどうにかしてほしいっ!
「今日はめぐみを甘やかす日だ。とりあえずあの男が触れた身体は全部綺麗に流そう。」
「んっ、…っちょ…!」
首元で囁き、私の服を脱がし始めた。
「ほら、全部脱いで。綺麗に洗ってあげるから。」
「い、いいよ!自分でするから!」
「そのつもりだったけど、僕がしたくなってきた。」
「ひっ!」
腕を掴み、洗面所まで来た。
ここは安室さんのいつも使っているであろう整髪料の匂いもするし、余計にドキドキする。
着ていたパーカーはいとも簡単に頭からすぽっと脱がされ、ズボンのチャックも降ろされた。
安室さんは服を脱がされたせいで、ぐしゃぐしゃになってしまった髪の毛を整えるように撫でると、そのまま後頭部を支えて引き寄せキスをした。