第67章 いざ
「よくやった!女を人質にしろ!あいつは恐らく公安じゃない!」
足をくくりつけられ手錠をかけられたボスは地面に転がりながらそう叫んだ。
「させるわけないだろう。めぐみ!伏せろ!!」
ふせろって聞き終わる前に頭を鷲掴みにされ地面に叩きつけられた。
頬と顎を思いっきりぶつけ、目がチカチカした。
降谷さんはダッ!と素早く長髪の男に向かって走り出した。
ダンッ!!
1発の銃弾が降谷さんに向かって放たれたが、降谷さんはそれを左に避け、長髪の男の右手をつかむと捻り、銃を地面に落とさせた。
…あの人、銃避けたよ。
降谷さんが,もう一つの手錠を取り出そうとしていると、その後ろの影からゆらりと人影が見えた。
降谷さんは気付いていない。
私の角度からしかみえないようだ。
「しゃがめ!降谷!!」
私は自分がさっき座っていた椅子を思いっきり降谷さんに向かって投げつけた。
降谷さんがしゃがんだ先にいた男の顔面になげた椅子があたり、男は後ろに倒れた。
「…さん。」
咄嗟に呼び捨てしてしまったことに自分でも驚き私はすぐさま訂正したが、こちらをパチクリと見ていた降谷さんはぷっとふいた。
「なんだそれ。助かった。ありがとう。」
くくくっと笑いながら、どんどん拘束していく。
外もだいぶん静かだ。
終わった。これでやっと…終わったんだーーー…。