第62章 潜入
「あー、めぐみさん。聞こえますか?」
「はい。聞こえます。」
「こちらもめぐみの声はバッチリです。よし。約束の9時まであと30分だ。それぞれ、準備は怠ることないよういきましょう。」
「はい。」
安室さんの声は私以外にもみんなにも聞こえているようだ。
安室さんは私の横で、黒いズボンに黒いパーカーを来て、帽子を被っている。
深呼吸を繰り返す私にタローとジローが近づいた。
「姐さん、俺たちもついてるっす。ま、俺も緊張してるんすけどね!南のやつら殺す勢いで行きましょう!」
「今回は南のやつらじゃなくて、そのバックにいる組織だからね。わかってる?」
「わかってるっす!!」
タローのおかげで気が抜けた。
ありがたい。
メイクも終えた。
木刀も持った。
サラシで服の下をぎっちり締めた。
骨伝導イヤホンのイヤーカフをつけた。
マイクの指輪も左手に。
カメラになってるネックレスもつけた。
この先の倉庫街の一つには既にうち(金色の夜明け)のメンバーが入ってるはずだ。
湘南と木更津のメンバーもぞろぞろとその今は使われていない倉庫に入っていく。
それを少し離れたところで見ていた。
一人群を抜いてオーラ違う男が一人。
あいつがリーダーだ。
ガタイが良い大男だ。
刈り上げた頭を。四角いサングラス。短い眉毛。腕には刺青。いかにもって感じだ。
ふぅぅぅーーーー。
大きく息を吐き、私はバサリと学ランをなびかせながら袖を通した。