第60章 顔合わせ
こんこんっとノックがされ、一人目の前田が入ってきた。
「おー、カッコいい!写真そっくりだ!」
高橋がいった。
黒く長い学ランを着て、元々もつ黒いロングヘアをなびかせて、キッと前を見据えている。
確かに写真の人物とそっくりだ。
めぐみさんより背が高い分、存在感がある。
いける。
彼女ならリーダーとしてやっていけると思った。
「うん、似てますね。」
「まぁ、カッコいいっすね。」
安室さんやタローたちも頷いてる。
次は、後田だ。
彼女はガタイが良い。スポーツをしていたから、とても強そうに見える。
ガチャっと音がして後田が入ってきた。
「つ、強そうだ。」
素直にタローが言った。
うんうんと、高橋たちも頷いている。
写真と似ているかと、いわれたらまた違うかもしれないが、威圧感は凄かった。
次はめぐみさんだ。
ガチャっとドアが開けられた。
「……っ!」
誰も何も言わなかった。
誰も何も言えなかったーー…。
空気が変わった。
しんっと会議室で物音ひとつしない。ただ、めぐみさんの足音だけが響いた。
存在感が違うーー…
風も吹いていないのに、彼女の周りだけ風があるかのように髪の毛がなびく。
目が離せないーー…
視線の動かし方、顎の傾き、口の結び方、歩き方…
これは天性のものだ。
人を引きつける、リーダーとしての資質。
「決まりですね。」
だれも何も言わない中、安室さんが一言そう言った。