第6章 研究
安室さんへのお願いを伝えてから数日後。
バックヤードの簡易キッチンに二人して立っていた。
今日は私もエプロンをしている。
「夏目さんにお礼をって思ってたんですけど…夏目さんは本当にポアロのことばかりですね。」
「充分お礼になってます!今までの仕事ぶりをみて安室さんにしか頼めないって思ってたんですけど、アルバイトの領分を超えてさせるのは申し訳ないなって思ってたんです!」
何でも器用にこなす安室さん。
頭いいしとっても物知り。
「これくらいなら、お礼にしなくてもいつでもやりますのに。」
「まぁ、いいじゃないですか。私が楽しいので!はい、宿題してきました?」
「まぁ…色々調べてきましたよ。」
今日は、そう。
安室さんとお料理!
最近のデータでここ数ヶ月、モーニングの売り上げがすこーし下がってきているのは死活問題。
安室イケメン効果でお昼の売り上げは上がったけど、1つ1つの単価は低い上に長く居座るお客さんが増えたのだ。
その人達に軽く食べてもらえるメニューの開発と、サンドイッチの改良。
ただメニューを増やすのではなく、どうすればリピーターを増やせるのか考えなければならないのだ。
「じゃあ、まずはサンドイッチを改良しましょう!うちにあるのはハムサンドとタマゴサンドとBLT。実はここ1カ月、サンドイッチがどれがどれだけ売れるかデータ取ってみたんですよ。」
「ほぉー」
いや、ほーって。
「その上でこのBLT、いっそ辞めてしまおうかと思ってるんですけど…どう思います?」
「実はぼくもそれは提案しようかと思ってたんです。単価が他のに比べて高くなってしまうので、ここの客層とは合わない。」
「それに作るのに時間かかるので、大変。」
ですね。
と、二人の意見は一致した。