第52章 ある日の降谷さん(風見さん視点)
キュラソーの一件が終わりはしたものの、後処理はたんまりと残っている。
もう4日も本庁に箱詰めである。
降谷さんとキュラソーのカーチェイスの火消しに、倉庫街での発砲の火消し、水族館での爆発やら爆発やら爆発の火消し。
基本火消しだ。
降谷さんはキュラソーの一件があった次の日には一度に本庁きて、後処理をしていたが、組織での立場が今は危ういということで、次の日には組織の方に行っていたし、数日後にはポアロにも出ると言っていた。
降谷さんの働きを見ていると、自分の火消しなど簡単じゃないかと思ってしまうほどだ。
「降谷さん?手首の包帯ご自身でされたんですか?取れかかってますよ。」
「ん?あぁ、これでいいんだ。」
「…?」
降谷さんはそう言って右手首を微笑みながら撫でていた。
「昨日、やり直してもらったばかりだ。」
「そう…ですか?」
誰に。とは聞けなかった。
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さらに数日が経ち、我々はすでに次の案件にうつっていた。
休む暇など与えてくれない。
数人の捜査員で情報交換をしていると、降谷さんが入ってきた。
怪我はもうよくなったようで、包帯とかはすべて取れていた。
「今してるのは例の武器密輸の件か?」
「そうです。しかし問題が…」
「なんだ?」
「運び屋が未成年がほとんどなのです。」
うむ…と、考えこむ降谷さん。
相手が未成年となると逮捕はできないし、もし逮捕したところで運び屋なんて次々補充されていくばかりだ。
大元を叩かないと。
「その運び屋グループは湘南を拠点としているようです。そのグループと対立するグルーブが東京にあるのですが、来週会合が行われるそうです。もしかしたらそこで武器の受け渡しが行われる可能性があります。」
「対立しているんだろう?」
「はい。しかし若い暴走族の集まりで、金が絡んでくると手を組む可能性があります。しかし、ここのグループ同士の仲の悪さはどうやら昔から根深いようで…」
「その武器を使って争いが起きる可能性があるのか?」
「はい。しかも湘南と千葉方面のグループが手を組んだそうで、そこでも武器の受け渡しが行われ、若い奴らから反社会的勢力へどんどん流れているそうです。」
「未成年をつかったか…面倒だな。」
部屋を暗くして、プロジェクター映し出した。