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そんなの知らないっ!【DC/降谷中心】R18

第50章 黒い夢から覚めて


少し離れた海の近く。

私は観覧車の方を見る事が出来ず、車の前でしゃがみ込み携帯を握りしめていた。


誰があそこにいるのかも、何が起こっているのかも、私は全然知らない。



海の風が少し寒かったけれど、それを気にする余裕は私にはなかった。






ブーブー


汗ばんだ手のひらの中の携帯が震えた。




「はいっ。」
「めぐみか。」
「安室さん…!」
「すまない。あれだけ景気良く出ていったんだが…。くそっ、ここかっ?」

何かぶつぶつと言っている。

「どうしたの?何かあった?」
「いや、ちょっと話したくなった。」
「…?」


こんな時に?…いや、こんな時だから?最後話そうとかそう言うこと!?

「え?え?大丈夫…?」
「めぐみ落ち着け。いま作業してる。心を落ち着かせたくてめぐみに電話しただけだ。」
「作業?」
「あぁ、焦りは禁物だからな。こうやって他愛のない話をしたいんだ。」
「焦っちゃダメなの…」
「焦りは最大のトラップだと、昔友人に言われたんだ。」
「トラップって罠ってこと?」
「そうだな。」
「友人…安室さんにもいたんだ。」
「…失礼なやつだな。いたさ。」

いた…過去形?
いや、遠くにいるだけかもしれない。今安室さんにそんなことを聞く時じゃない。

「その友人は喫茶店のお友達?それとも正義のヒーロー?」
「正義のヒーローさ。みんなを守った。」
「かっこいい。さすが安室さんの友人だね。」
「あぁ。類は友を呼ぶのさ。…ここだな。」
「自分で言っちゃうの流石だね。」
「だろ?…最後…ここを…」

やっぱり細かい作業をしているらしい。
電話なんかして邪魔じゃないのかな…


「よし。これで解除できたはすだ。めぐみありがとう。話してたお陰で精神を安定させる事が出来た。」
「う、うん…。」
「もう少しで終わるとは思うんだが…また、連絡する。」
「気をつけて。」



ぷーぷーと聞こえる電話。

通話終了を押して、先程の会話を思い返した。


『解除』?

まさかと思うけど…いや…まさか…え?…本当にまさか…爆弾だったりしないよね?

それを解除しながら冗談混じりに私と話を…?
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